その日暮らし

精神的その日暮らし

『イタリア広場』

 

イタリア広場

イタリア広場

 

 

1860年代から1950年代までのイタリアを舞台に、
ある一族三世代の生き様を描いた小説。
この時代のイタリアがどうだったかなんて、
ファシズムが台頭してた時期があることしか知らないので、
作中で起こる出来事が何が何だか。
でも、それでも構わないのかもしれない。
それが誰であれ、
急にやってきて暴力をふるい、人々を殺すような権力集団は、
どんな主義主張であっても、おんなじ一つの得体の知れないバケモノであると、
作者が描いているようにも読める。

 

しかしそんな時代を描いているにも関わらず、
この小説に陰湿な暗さはない。
つかみどころがなく、歴史というより寓話のよう。
(実際、寓話との副題もつけられているそう)
不思議な雰囲気の小説です。
ガルシア・マルケスっぽいところもある気がする。
これもマジック・リアリズム作品と言えるのかなあ。
一応、男性陣が主人公なんだけど、
女性陣の方が印象に残るな、私は。
アニータとか、アズマーラとか、忘れちゃいけないゼルミーラとか。

 

 

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