実家に行った際、祖母の写真撮影会が始まりました。
年賀状に載せる写真を撮るのです。
遠くに住んでいて会えないきょうだい親戚や、古いお友達に出す年賀状には、
最新の祖母の笑顔を見せるのが、一番の便りでしょう。
きれいな服を着て、引き立てる小物(去年は花だった)を持って、
ソファーに座ってもらいます。
撮るのは母です。
「はーい、撮りますよー」
「笑顔、笑顔!」
「ばあちゃん、あごを引いて!」
「ちょっと逆光かなあ・・・」
祖母「ウフフフフ・・・」
いろいろあれこれ撮ってから、祖母に見せます。
祖母「あらあら、おばあちゃん、あごが出てるわねえ」
私「だからさっき、あごを引けって言ったじゃん」
ダメだしが出たので、再度、撮影会。
「いいよー!その笑顔いいよー!」
とモデルさん扱いする時もあれば、
「はいはいはい!こっち向いて!」
それていく視線をカメラに向けるため、
カメラの後ろで手を叩く様は、
まるで子どもの撮影会・・・。
試行錯誤した結果、なんとか、まあまあの写真が撮れました。
「これでいいんじゃない。ばあちゃんも疲れてきてるし」
後片付けをし始めたところへ、父がやって来ました。
父「何やってるの」
私「ばあちゃんの年賀状撮影会」
父「そこじゃあ、逆光になるだろう」
あー・・・悪い予感・・・。
父は母からカメラを受け取り、祖母の座る場所を変えさせて、
(自分では移動できないので、母が抱えて移動)
あーでもないこーでもないと、カメラをいじり始めました。
あーあ、凝り始めちゃったな。
これは長くなるぞ・・・。
私は戦線離脱して、そばで新聞を読み始めました。
あーでもないこーでもない。
時間がどんどん経っていきます。
さすがに長い。
私「ねえ、そろそろやめようや。ばあちゃん疲れてるんじゃない」
父(返事なし)
また新聞に戻ります。
時間が経ちます。
私「ねえ、ほんまにやめようや。ばあちゃん疲れるってば」
父(返事なし)
突然ばあちゃん、
「フゥーーーーーッ!!」
と強く大きなため息をつく。
祖母「おばあちゃん、頑張らなくっちゃね!」
私「ほら!やっぱり疲れてる!」
(っていうかコレ明らかに私たちに聞かせようとしてるわざとらしいものだし!
早く終われっていう催促だよ!)
父(返事なし)
そんなこんなで、もうしばらく頑張った末、
やっと父も納得の一枚が撮れました。
祖母は疲れた顔で、部屋に戻っていきました。
来年も、元気な顔を年賀状に載せられたらいいね。
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