その日暮らし

精神的その日暮らし

マザリング・サンデー

マザリング・サンデー (新潮クレスト・ブックス)

マザリング・サンデー (新潮クレスト・ブックス)

マザリング・サンデーとは、お金持ちのお屋敷で働くメイドたちが、
年に一度、里帰りできる日。
孤児で帰る家のないメイドのジェーンは、
その日、秘密の恋人に会いに行く。
相手は近くのお屋敷のお坊ちゃん。
身分違いの恋とはいえ、長い付き合いなのだが、
お坊ちゃんは2週間後に、身分の釣り合ったお嬢さんと結婚することになっている。
そして1924年のマザリング・サンデーは、ジェーンの人生を大きく動かした。



前半は面白かった。
ジェーンの気持ちになって、
(身分相応に)偉そうだが魅力的なポール坊ちゃんにときめいてみたり、
彼と結婚する予定のお嬢さんに嫉妬してみたり、
寛大な雇い主にほっとしてみたり。
ジェーンの心理や情景描写が上手く、
3月なのにやたら暖かいその日の風が、頬に感じられるようだった。
なんだけど、後半になるにつれ、
どこに重心を置いて読めばいいのか分からなくなってきた。
激動のマザリング・サンデーその日がメインなのか。
その後のジェーンの人生がメインなのか。
どちらであっても、もう片方の比重が大きすぎるし、
どちらも描きたいなら、手直しが必要である。
せっかく面白い題材なのに・・・消化不良だった。






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