その日暮らし

精神的その日暮らし

【読書】田園の憂鬱・都会の憂鬱

 

田園の憂鬱 (新潮文庫)

田園の憂鬱 (新潮文庫)

 

 

 

都会の憂鬱 (岩波文庫 緑 71-3)

都会の憂鬱 (岩波文庫 緑 71-3)

 

 この2作品が一冊にまとめられているものを読みました。

どちらも大正時代の小説です。
『田園の憂鬱』は小説家の端くれである“彼”が、
妻と共に寂しい田園地帯に移住する話。
美しい自然に囲まれてのんびり・・・のはずが、
近所の人々との軋轢や次々起こる出来事に彼の心は乱され、
だんだん幻聴幻覚が出るほど神経衰弱になっていく。
『都会の憂鬱』は同じ“彼”が東京へ戻ってきてからの話。
小説が書けず、金もない彼。
妻はしがない劇場の女優として朝から晩まで働いている。
落ちぶれ果てた先輩作家との交流、妻への疑念、貧乏暮らし。
彼は自分を持て余し続ける。

 


有名作家の有名な作品なんですよね。
なんだけど・・・私はどうにも・・・
妻を働かせまくって生活してる甲斐性なしのヒモ夫がそのくせ威張りくさって妻をいじめてばかりで、妻も妻だよそんなクソ夫ひっぱたいてさっさと道端に捨てちゃえよ。
という感想が7割を占めるんですが・・・。
なんか主人公にイライラしすぎてそっちが目につきすぎる感。
作品発表当時(大正時代)の男性の読み手なら、そんなことはないかもね。

 

しかし、わりと淡々と物語が進むわりに、またその長さのわりに、
中だるみなく、あまり飽きずに読めるというのは、作者の力量なのでしょうね。
『都会の憂鬱』の方が読みやすいが、『田園の憂鬱』の方が文学的に評価されそうな感じ。

 

 

 

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