その日暮らし

精神的その日暮らし

【読書】ホーム・ラン

 

ホーム・ラン

ホーム・ラン

 

 

タイトルと表紙の爽やかさに、だまされてはいけません。
中身はいつもの、薄暗いミルハウザー世界です。
勘違いして買ったら、中身にびっくりするだろうな。
(私は逆に、表紙の爽やかさにびっくりした方です)

 

 

「ミラクル・ポリッシュ」訪問販売から鏡磨きの怪しい壜を買い、軽い気持ちで使った男は・・・。
表紙に期待した人は、まず最初のこの話で薄暗い闇に突き落とされるだろう。
構成がすばらしい短編。
ラクル・ポリッシュ、あなたなら使いますか?

 

「十三人の妻」さほど好きな話ではないが、訳の分からなさが突き抜けているところが良い。

 

アルカディア」最高に心地よい隠遁所、アルカディア
完璧に行き届いた設備に、ああこんなところへ滞在してみたいなあと思いつつ読み進めると・・・

 

 

「若きガウタマの快楽と苦悩」日本人はぼんやりとはいえだいたい知っているであろう、ガウタマ・シッダールタの若き日の話が、
きっちりミルハウザー世界に描き換えられているのが面白い。
こんなことが可能なのか・・・。

 

 

表題作「ホーム・ラン」短い作品だけど、なんともいえない味わいがある。

 

 

巻末の「短編小説の野心」というエッセイ、
ただの雑記のようなものかと思ってたら、ほぼ小説で楽しく読みました。

 

 

 

 

 

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