その日暮らし

精神的その日暮らし

猫とともに去りぬ

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)

イタリアを代表する児童文学作家による、奇想天外なファンタジー短編集。
人間が猫や魚になったり、容易に時空を越えたり、宇宙人が出てきたり。
どの話も読者のありきたりな予想をぶっちぎりで引き離し、
想像力を自由自在に駆使しています。
荒唐無稽すぎて時々ついていけなくなる時も・・・。
ちなみにファンタジーと言ってもふわふわしたものでなく、
社会風刺や皮肉をたっぷり盛りこんだぴりっと風味の大人向けファンタジー
私は「恋するバイカー」「ベファーナ論」あたりが面白かった。






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パン屋を襲う

パン屋を襲う

パン屋を襲う

春樹さんが初期に書いた短編「パン屋襲撃」と「パン屋再襲撃」に、
ご本人が少し手を加え、ドイツ人イラストレーターがイラストを加えて再構成したもの。
「パン屋を襲う」と「再びパン屋を襲う」の短編2編が入ってます。
タイトルは「パン屋襲撃」の方がインパクトあったなあ。
短編なんであらすじは省略。
っていうかタイトルそのまんま。
包丁持ってパン屋を襲う話です。
改めて春樹さんの短編のすごさに感じ入りました。
なんだろうな、現実感と非現実感と笑いと野蛮さと他色々の、この絶妙な配分。
パン屋襲撃」っていうアイデアとタイトルからして秀逸。
なんでこんなものが書けるんだろう。はあ・・・。






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日の名残り

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

1956年イギリス。
長年、名執事として大きな屋敷を切り盛りしてきたスティーブンスは、
新しい主人に勧められて、旅行に出ることになる。
美しいイギリスの景色を眺めながら、
彼の心は長い執事人生を追憶する。
尊敬するダーリントン卿、名執事だった父親、共に勤めた女中頭・・・
時代は変わっていったのだ・・・。



流行りに乗ってみました。
(以前から気にはなってたのだけど)
執事(とかメイドとか)が好きな人はぜひ読むべき。
へえー、こんな生活をしていたんだ、と知らなかったことばかりで面白い。
旅と過去の回想を混ぜて描く構成が上手いと思った。
ラストも上手い。
立場や考え方があまりに私たちと違うので、
情緒面でしんみり同調するのは難しいところもあるけど、
気にせず雰囲気に浸ればよろしい。






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クローディアの秘密

『クローディアの秘密』カニグズバーグ


オール5の変わりばえしない毎日にうんざりした11歳の少女クローディアは、
“お金持ち”の弟を誘って家出をすることにした。
彼女の家出は「あるところから逃げだす」のではなく、
「あるところへ逃げこむ」もの。
行き先はニューヨーク市メトロポリタン美術館
トランペット・ケースとバイオリン・ケースを持って・・・



1967年出版の児童文学です。
ってこのあらすじ、どこかで聞いたことないか?
そう、以前ここで紹介した、
みんなのうた三大トラウマソング』のひとつ「メトロポリタン美術館」です。



参考:11月30日の当ブログ↓
http://d.hatena.ne.jp/kamonegi1002/20171130/p1



どうやら「メトロポリタン美術館」はこの「クローディアの秘密」をモチーフにしてるらしい。
♪♪バイオリンのケース、トランペットのケース、トランクがわりにして、出発だ♪♪
そのまんまだーー!!
メトロポリタン美術館」の方は暗くて怖いと思う人が多いらしいが(私はそうは思わないが)、
「クローディアの秘密」は元気の良い話です。
姉と弟はしょっちゅうケンカします。
でもだんだん、お互いを理解しあっていきます。
どっちも“良い子”ではなくクセがあるところがいい。
美術館内で、いかに見つからずに生活するか。
描かれるやり方はあまりに実用的で、
この本を参考に真似する子どもが現れるんじゃないかと思うほど。
そして物語は驚きの結末へ動きだします。
おとな目線で読んでると「あっ・・・所蔵品にそんなことをっ・・・」と思ってしまいますが、
子ども目線で読んだらワクワクだろうなー。






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広島じゃけぇ、「中国(チャイナ)」じゃないけぇ。

広島じゃけぇ、「中国」じゃないけぇ。

広島じゃけぇ、「中国」じゃないけぇ。

某一流企業の東京本社の幹部社員に「中国支社長」の人事異動が出た。
もちろん広島にある「中国支社」への異動で、栄転です。
ところがまわりの人たちは、
日本人学校ありますか」「PM2.5ひどいそうですね」「治安は大丈夫ですか」
なんとチャイナに異動するのだと思われていた・・・という実話なんだそう。
チャイナと間違われて困る実例から、「中国地方」の由来の解明まで、
中国地方(主に広島)を読み解く一冊。



最近発売された本。
私なんか生まれた時から中国地方だから、何の違和感もなかったけれど、
よそではそんな間違いするもんなの?
地理に疎いだけじゃないの?
ああ、でも「中国銀行」(本社:岡山市)はなじみが薄いため、
町で見かけた時に「ん?チャイナの銀行?」って思ったことある。すみません。
中国銀行さんは、いろいろ大変だったようですよ。
なじみ深い「中国新聞」に「中国放送(RCC)」も・・・。
そうか・・・知らないところでいろいろあるんだねえ・・・。
そういう実例は面白かったけれど、肝心の由来の解明あたりは、
文章が冗漫だったり脱線したりで読みづらかったです。






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