夕凪の街 桜の国

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

2004年に発売された漫画です。
当時とても話題になったので知ってはいましたが、読んだのは初めてです。
なぜ読んだことがなかったかというと、原爆を題材にしているので怖かったからです。
結論から言うと、視覚的に恐ろしい描写はありません。
惨状のシーンは描いてはありますが、かなりぼかしてあります。
表紙から分かる通り、かわいらしい絵柄です。
しかし、この衝撃はなんだろう。



一つ目の作品「夕凪の街」は原爆投下１０年後の広島が舞台。
主人公は１０代の時被爆した女性です。
二つ目の作品「桜の国」は被爆２世の女性が主人公です。



「夕凪の街」は、それこそ先日広島に来てくれたエライ人たちに読んでもらいたい。
ラスト近くの主人公の言葉が、胸に突き刺さります。
ネタバレになるので書けませんが。
すごい言葉です。
しばらく目をそらすことができません。
あの問いに対し、力強く肯定をできる人はどれくらいいるのだろうか。
もし肯定できる人が少ないならば、なんのために原爆は落とされ、戦争は行われるのか。
ふつふつと湧きあがる、恐怖と怒り。
こういう視点から原爆を描いたものはあまり目にしたことがないので、衝撃的でした。
ぜひ読むべき。



「桜の国」はもしかしたら、2011年を経た日本人が読んでおくべきものかもしれません。
こういうことが今後、起こってはほしくないけど、起こるかもしれない。






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