その日暮らし

精神的その日暮らし

平将門

平将門〈上巻〉

平将門〈上巻〉

平将門〈中巻〉

平将門〈中巻〉

平将門〈下巻〉

平将門〈下巻〉

1976年の大河ドラマ風と雲と虹と」の原作。
平安中期を舞台に、平将門の生涯が描かれてます。
将門というと、反乱を起こして鎮圧された、という知識しかなかったのですが、
こういう時代にこういう事をした人だったのか・・・。
平安中期って、よく考えたらかなり古い時期ですね。
源氏物語が書かれたよりもっと昔かあ・・・。
同じ“平”だから清盛とあまり時代が変わらないのかと思ってたら、全っっ然違ってた。
日本史知らなすぎて恥ずかしいわ〜。




登場人物がどれも個性豊かで面白かったです。
特に気になったのは平貞盛
どう評価したらいいのか、なんともつかみどころのない・・・
こういう個性を描くのは大変だったろうと思うけど、
この人物のおかげで、物語は随分面白くなったと思う。




関東地方の古地名に関する考察がところどころあり、おそらくとても興味深い考察なんだろうけど、
私は関東地方にとんと疎いためイメージが沸かず、読み飛ばすしかなかったのが残念。
いちいち地図で調べるのもねえ。
現在では拓かれつくして、人間が大勢ひしめくあの地方が、
将門の時代には広々した原野や湿地などに覆われていて、人間は所々に住み着いているだけだったという。
その光景は想像しきれないけど、寂しくも美しい眺めが、風の音と共にぼんやり見えてくる。





それにしても小次郎(将門)の描写はカッコイイ。
「漆黒の駿馬を飛ばし、真ッ先かけているのが小次郎であった。冑も烏帽子もなく、鉢巻でおさえた乱髪がうしろになびいていた」(本文より)
「漆黒のカン馬(注:漢字出せず)をおどらせて、四尺にあまる剛刀を軽々と振って狂いまわる姿は、さながらに(中略)雷神であり」(本文より)

やっていることは血みどろの殺戮なんだけど、そこをあえて伏せて見るならば、
小次郎の勇猛さときたら、乙女心ときめくカッコよさ。
戦場ではこうなのに、女性には優しいっていう設定が、またね。






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