コレラの時代の愛

コレラの時代の愛

ガルシア＝マルケスの長編小説。
どうしてこの作者の長編は、やたらに長いのか。
でも面白かったので、さくさく読んでしまった。



コレラが度々流行して、人間を脅かしていた時代。
彼は彼女を愛し続けた。
「五十一年九ヵ月と四日間、彼女のことを片時も忘れることはなかった」（本文より）
「結局報われることはなかった」（本文より）にも関わらず・・・。
ほんのわずかの幸せと、深い苦悩・絶望に満ちた、生ぬるい地獄のような結婚というもの。
つらい老い。
幾つもの恋、そして・・・愛。
コロンビアの歴史を背景に、長い長い歳月が描かれる作品。



最初の方の構成がなんとも上手い。上手いというか・・・上手いんだろうなあ。
五十一年九ヵ月と四日間、報われもしないのに一人の女を愛し続けるという非現実的なことを、
ごく自然で現実的なこととして読ませてしまう筆力はさすが。



あっ、最近映画化されたんですね・・・。
映画ねえ・・・うーん・・・






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