- 作者: エミリー・ブロンテ,鴻巣友季子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: ペーパーバック
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が、前回読んだ時の印象が恐ろしくて恐ろしくて。
面白かったかどうかは覚えてないんだけど、とにかく怖かった。
それで読むのを恐れてたんだけど、ついに手に取りました。
超有名作なんで今更あらすじは不要でしょう。
ドロドロ極まる愛憎劇。愛っていうより憎の方が圧倒的。
悪意が悪意を呼び、悪意と悪意が相乗効果で事態を悪い方へ進ませて、
まさに悲劇のジェットコースター、なし崩しに堕ちて堕ちて、
そしてその先にあるものは・・・?
自分がトシ取ったせいか、読み返すとそれほど怖くはなかったです。
読者としては。
登場人物の立場に置かれたらたまったもんじゃないけど。
そんで面白かったです。先が気になって気になって一気に読んだ。
初めての印象があんだけ怖かったのに、この本が気になってた理由は、
やはり荒野(ムア)などの自然描写でしょう。
1800年前後イギリスの田舎の荒涼とした自然・・・荒れ狂う風・・・。
「嵐が丘」というタイトルも効いてる。
タイトルを目にしただけで、あの荒野(ムア)にひきずりこまれる気がする。
本の解説を読むと、この作者は人づきあいがあまりなく、
親友もおらず結婚もせず、おそらく恋愛もせず、郷里からほとんど離れないまま、
29歳で出版した「嵐が丘」を唯一の小説作品として遺し、
30歳で亡くなったんだそうです。
そんな生活をしていた人が、どうやってこんな激しい愛憎物語を書けたんだろう・・・。
小さい村で目立たない人生を送ってきたにも関わらず、
人間の機微に精通していたミス・マープル(アガサ・クリスティの小説の登場人物)をふと思いだします。
そういえばこちらもイギリスだわ。
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