その日暮らし

精神的その日暮らし

【読書】歩道橋の魔術師

 

台湾に実際にあった「中華商場」を舞台に、
1980年前後の少年少女たちの生活を描いた連作短編小説。

 

『中華商場は全部で八棟あり、それぞれ「忠」、「孝」、「仁」、「愛」、「信」、「義」、「和」、「平」、と名づけられていた。ぼくのうちは「愛」棟にあった。「愛」と「信」のあいだには歩道橋がかかっていて、「愛」と「仁」のあいだにもかかっていた。』
(本文より)

 

出オチじゃないけどこの描写からは、
そりゃ歩道橋に魔術師が当然現れるよねっていう期待しかないでしょ。
こういう建物が実際に1961年~1992年まであったというんだから・・・。
さほど治安は悪くなさそうだけど、猥雑で不衛生、活気にあふれた店と住居が密集した建物。
小説読んだだけではイメージがいまいち描けなかったけど、
読後にググったら写真が出てきて、これは想像以上にすごいな!となった。

 

こういう場所に謎の魔術師を絡ませるんだから、もう設定勝ちというか。

 

内容はまさにマジックリアリズム
ガルシア=マルケスのたった二行なのに心躍らされる引用が冒頭あるし。
やたら人が死ぬ感じが村上春樹みたいだと思ったら、
村上春樹への言及もあった。

 

ドラマ化されたらしい。日本で見れるの?
https://japan.focustaiwan.tw/column/202003105101

 

 

 

 

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