- 作者: 沢村凜
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/07
- メディア: 単行本
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滞在したのは1990年代半ば。
グァテマラは1980年代前半まで内戦状態が続き、
著者が滞在した当時も、まだ政情は不安定だった。
しかしアンティグアの町には外国人のバックパッカーがあふれ、
人々は貧しくとも親切で、たくましく生きている。
グァテマラに恋したと語る著者の、厳しくも愛にあふれた“のろけ”を読んで、しばし心を中米へ飛ばしていた。
村上春樹のイタリア滞在のエッセイでも、最悪な郵便事情についての恨みつらみが綴られてたけど、
この著者も郵便事情では苦労したもよう。
ああ、日本の郵便局って偉いんだな・・・。
へえーっと思うエピソードはたくさんありますが、自分が一番笑ったのは、
「スペイン語について」の章の、最後のエピソード。
日本から友人が来て、懸命に通訳したという話。
ほお。その国の言葉にあまりに慣れきってしまうと、そんなことも起こるんですねえ。
考えられないようだけど・・・そういうもんなのかあ。感心しつつ、笑った。
以下の感想は、本文の内容とは直接関係ないのですが・・・。
グァテマラ滞在記を読んでるのに、いきなりローカルな話が出るとびっくりするわ!(著者は広島出身)。
強烈だったのはここ。大きなお祭り(セマナ・サンタ)の日が近づいてきて・・・
「町が紫にそまりはじめる。紫はセマナ・サンタの色。プロセシオンに参加する人々の衣装も薄い紫だし、家の窓にも、この色の布が飾られるようになってくる。(中略)この色合いは、私の故郷のJリーグチームのチームカラーにそっくりだ。なんだか町中がサンフレッチェ広島の応援団になったみたいで、嬉しくなってくる」(本文より)
ってどうしてそこでサンフレッチェ!
おかげで、私は大変イメージしやすくなりましたが!
よその人には分からないんじゃないでしょーか・・・。
さらに「アンデルセン」のパンを例に出してた箇所が・・・。
「アンデルセン」は広島を本拠地とするパン屋チェーン。全国に店舗展開してるみたいだけど、知名度ってどうなん?
果敢にローカルネタを出してくる著者に、とまどいつつ笑ったのでした。
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