その日暮らし

精神的その日暮らし

ムーミンパパ海へ行く

ムーミンパパ海へ行く (講談社青い鳥文庫 (21‐7))

ムーミンパパ海へ行く (講談社青い鳥文庫 (21‐7))

平穏な日常にどこか満足できなくなったムーミンパパ。
そこで一家は孤島に移り住むことにした。
得体の知れない島、得体の知れない漁師、恐ろしいモラン、
溝ができていく家族、そして・・・




あらすじから分かる通り、
ムーミンシリーズの一般的なイメージとは程遠い、陰気な話です。
自分勝手なパパと、振り回されて疲れてしまうママ、自立していく息子、
いつもと変わらず毒舌でマイペースなミイ。
溝と孤独を越えて、最後には新しい形が見えてくるとはいえ、
この暗さは、ムーミンシリーズとして読むと応えます。
パパ、自分勝手すぎて嫌いになりそう。
これもう、子ども向け童話ではないよね。
大人向けの小説と考えれば、実によくできた作品です。
印象的だったのは、モランでしょう。
モランて一体、何なんだろうな。
あと、ミイがアリたちを(ネタバレ規制)あたりのやりとりはすごかった。
ミイ・・・怖いよあなた・・・。
彼女の言葉はムーミントロールだけでなく読者の心にも突き刺さります。



やっぱムーミンシリーズには明るさがあってほしいなあ。






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