- 作者: トーベ=ヤンソン,Tove Jansson,山室静
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1982/01/10
- メディア: 新書
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しかしその冬、ムーミントロールはふと目が覚めてしまい、それ以上眠れなくなってしまう。
家族はぐっすり眠りこみ、彼はただ一人、孤独と寂しさにおののく。
冬という見知らぬ世界にとまどいつつも、彼は一人立ち向かっていく・・・
実家にあったムーミンシリーズの中で最も好きで、子どもの頃から何度も読み返した作品。
シリーズの他の作品と比べても、ストーリーがまとまっていて、イラストもなじみやすい。
孤独や疎外感がひしひし感じられるにも関わらず、温かみを失わない空気にほっとします。
フィンランドだから、緯度が高いから、冬は太陽が地平線から顔を出さないんですね。
日本の冬とは違う。
夕暮れのような状態と夜がずーーっと続くらしい。
ムーミントロールは、お日さまがなくなってしまったのだと絶望します。
夏と冬で、世界がまるきり違うものになってしまうことも含め、
日本人の私には、いまいち実感がわかないけれど、
そんな冬は辛くて厳しいであろうことはよく分かります。
そして、その冬を乗り越えた後の春が、非常に素晴らしいものであろうことも。
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