その日暮らし

精神的その日暮らし

無伴奏

無伴奏 (新潮文庫)

無伴奏 (新潮文庫)

1960年代後半、仙台。
学生運動に身を投じる不良高校生・響子は、
たまたま出会った不思議な男・渉と恋に落ちる。
時代の波の中で響子やまわりの人間たちは熱い思いに心を焦がすが、
やがて彼らは悲しい結末を迎える・・・。



読む前は、恋愛小説か・・・とあまり期待してなかったのですが、
面白かったです。
恋愛小説ではありますが、彼らのあまりの思いの強さに圧倒されて清々しい。
仙台が舞台というのも良かった。
情景描写が丁寧なので、
学園紛争で騒がしいとはいえ、やはり静かな地方都市の姿がありありと浮かんできます。
ただいくつも出てくる学園紛争の用語が分からないのには困った。
分からなくても問題ないけど、やっぱり気になる。
ネットで調べたら、詳しく書きすぎてあってやっぱり分からなかった。
時代の空気もいまいちイメージできない。
でも分からないなりに「私の親が若者だった頃はこんな空気だったのだな」と学ばせてもらいました。
当時運動をする学生たちは不良であり社会問題だったのだろうけど、
私の世代やもっと若い世代の、社会に無関心で問題意識も持たず周囲に諾々従う傾向と比べると、
羨ましく思えなくもない。






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