その日暮らし

精神的その日暮らし

儒教と負け犬

儒教と負け犬

儒教と負け犬

タイトルを最初目にした時、ネタが尽きたか?と思ったんですが、
いやー、面白かった。
あんまり面白くて、一気に半日で読んでしまった。
筆者、エッセイストですよね?この本、ちょっとした研究になってますよ。



伝統的家族観が根強くあり、男尊女卑傾向が強い国ほど出生率が低いんだそうです。
一瞬、逆では?男尊女卑だからこそ結婚・出産せざるを得ないのでは?と思いますが、
そのへんは本文読んで下さい。
儒教的な男尊女卑・男は外女は内、的価値観が根付いているところへ、
男女平等思想が広まったために、晩婚化・少子化が進んでいるのではないかと筆者。
ソウルと上海で現地女性たちと対談し、東京を含めた3都市を比較・考察します。
現地女性との対談部分も面白い。じわじわ見えてくるお国柄の違いも面白い。
ソウル女性は外見を気にするとか。(韓国では整形が盛んと聞きます)
しかし最後の方のインターネット調査結果が何よりすごい。これは驚く。
サンプルは3都市各200名のみとはいえ、この結果は・・・。
日本人女性って・・・。



そうなんだ、いつも納得いかない。
「家事と育児と仕事で息もたえだえになっているというのに(中略)歯を食いしばって全てをこなす女性」(本文より)
は確かに多い。
なぜ!?普通に考えて、どう考えてもおかしい。
どうして社会が(男女含めて)こんな理不尽なことを許容しているのか?理解できない。
妻=奴隷なのだろうか?建前上はそうではないはずですが。
仕事してるんなら家事と育児は当然半々でしょ?
仕事してなくたって、家事と育児で妻が24時間てんてこまいなら、夫ももちろんするべきでは?
これからは、女性がもっと働かないと、社会全体の労働力の面でも、個人の収入の面でも困ると言われ、
女性が働きやすい社会にと、よく言われてるけど、
仕事を与えるだけでなく、男女間の意識も変えていかないと、
ますます息もたえだえな女性は増えるだろうし、晩婚化・少子化のことのみならず、
「負け犬どころか全ての人の中から、希望という小さな玉が、消えていってしまうのではないか」(本文より)
と思う。



余談ですが、本の装丁がおしゃれだわ。
華やかだけど落ち着いた感じの赤が、表紙・そしてめくってもばーんと飛びこんでくるところが。
おしゃれ、かつ、心意気を感じる。






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