- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1989/01/01
- メディア: 文庫
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南東部、海沿いにあります。
この巻も、大いに勉強になりました。
印象に残った話を幾つか。
日本は遣唐使で唐の文明を摂取したが、9世紀末に遣唐使を廃止した後、
平安文化が醸成されると共に、唐の文化は強烈に残された。
本場の中国で、次々と王朝ができては滅び、唐の記憶が薄れていったことを考えると、
唐の文化を温存させた日本人はむしろ、「唐の文化的な子孫である」という話。
へええ〜。そういう見方があるんか〜。
それから、中国の話し言葉と書き言葉(漢文)の話。
長い長い年月の間変化しなかった漢文と、中国歴史に関わりについて。
ほおおお。歴史を知るのにまた別の視点が得られますな〜。
あと、ヨーロッパでいわゆる大航海時代が興るよりずうっと以前から、
中国・インド・イスラム世界では、大規模な航海をしまくっていたという話。
むしろこっちのが大航海時代じゃね?みたいな。
ふうむ。学校で習う世界史って、一面的なんですなあ。
この巻は、ちょっと専門的な話が多く、むつかしめであったように思います。
面白かったけども。
ところで、福建省の方言における漢字の発音と、日本語の漢字の発音は似ているのだそうです。
中国語には共通語と方言があります。
農村から都会に出稼ぎに来た人たちは、方言では通じないので、共通語でお互い話します。
方言の中でも、福建省の言葉はかなり変わっているらしい。
昔、中国人の女性たちに、方言を聞かせてもらったことがあるのですが、
他の省の皆さんは、わりと似通ってるのに、福建省の人の発音は全然違っていた。
中国人女性たちもクスクス笑ってたので、彼女らにとっても異質に聞こえるのでしょう。
でもその、全然違ってた福建省の漢字の発音が、実は日本語の漢字の発音と似ているとのこと。
へー。そうなのか。もう一度彼女の方言を聞いてみたいものです。
(もう会う機会は無いのが残念・・・)
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