その日暮らし

精神的その日暮らし

カタツムリが食べる音

カタツムリが食べる音

カタツムリが食べる音

著者は34歳の時、突然原因不明の難病に襲われてしまう。
それまでの活発な生活とはうってかわって、寝返りさえ苦痛な、寝たきりの毎日。
将来の見えない絶望的な日々の中で、
ある日友人が一匹のカタツムリを拾ってくる。
タツムリなんて持ってきて、いったいどうしろと言うのだろう?
ベッドのかたわらのスミレの鉢で生活を始めたカタツムリ。
最初は戸惑った著者だったが、やがてカタツムリの存在に大きな安らぎを見出すようになる。



数々のノンフィクション賞を受賞し、各国で訳されているというだけあって、
とても面白かったです。
外の景色も見れず、外出はたまの病院通いだけ、
ベッドから動くことのできない著者だからこそ観察し得た、
タツムリのゆっくりした生活と、神秘的な生態の数々。
虫を見るとキャーと叫んで逃げるあなたも、きっとカタツムリに興味を持ってきます。
昔の文学作品などからの引用が多くあり、
いかに多くの人が、あの小さな生き物に着目してきたのかと思うと、面白い。
小林一茶の句の引用はことさら多く、
一茶はどうしてこれほどカタツムリが好きだったんだろうと不思議に思います。
こないだ、庭でカサカサに乾いて死んでしまってたカタツムリの殻を二つ、
田んぼに返したばかりだけど、
今度生きてるカタツムリを見つけたら、今までより温かい目で見てあげられる・・・かな?






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