- 作者: 水生大海
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2009/07/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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優秀作受賞作です。
売り出し中の女優、舞利亜に、ロケ現場で監督が言った言葉。
「舞利亜ちゃんって、あの『羅針盤』にいたコでしょう」
『羅針盤』それは女子高校生4人組の演劇ユニット。
メンバーの一人の死によって、ユニットは解散した。
舞利亜が殺したのだ。誰も気づいていないけれども。
舞台は4年前、『羅針盤』の船出の時にさかのぼっていく。
舞利亜とは誰なのか?
そして4年後の現在、復讐が始まる・・・
ちょっと読みづらい部分もあったけど、
高校生4人が生き生きと描かれていたのが良かったです。
『羅針盤』の行く先に暗雲が立ちこめていくのと並行して、
現在の復讐劇がじわじわ進められていく展開に引きこまれます。
犯人は途中で見当ついてしまったけど・・・(私は)。
全体の構成、ラストもうまくまとまってるなあと。
さて、同賞の受賞作と言えばコレですが。
- 作者: 松本寛大
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/03/18
- メディア: 単行本
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斬新さでは「玻璃」に軍配が上がるでしょう。
だからこそ優秀作止まりではなく、正式な受賞につながったんではないか。
でも読者のなじみやすさでは「羅針盤」と思います。
タイトル、本の装丁、女子高生が出てくるストーリー、などからして、
売れやすいのも「羅針盤」の方だと思います。もちろん売り方によりますが。
地方の文学賞が頑張ってくれてて嬉しいですね。
同賞の第2回の収穫が楽しみです。
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