その日暮らし

精神的その日暮らし

インド三国志

インド三国志 (講談社文庫)

インド三国志 (講談社文庫)

17世紀頃のインド、ムガル王朝時代を描いた小説。
小説というより時代の描写といった方が近かったけど、
インドの歴史小説を読んだことがないので、楽しめました。
ムガル王朝の皇帝、ムガル王朝と相容れない部族、貿易に手を伸ばすヨーロッパ諸国・・・
世界史の授業で単語は聞いたことあるけど、いまいちイメージの沸かなかったものが、
なんとなく頭に入ってきた。東インド会社とか。
ムガル王朝の皇帝の息子として生まれると、望む望まざるに関わらず、
次期皇帝になるか、さもなくば死かの選択肢しかなかったそうです。
皇帝になる王子は、他の兄弟を殺し尽くして、王位を手にするしか、生き延びる道がなかった。
・・・それじゃ王子として生まれても、何の良いこともないじゃんか!



ところでタイトルの「インド三国志」はどうなんだろう。
作者の陳舜臣さんが、中国歴史モノで有名だからゆえの名づけだろうか。
もっとインドの歴史モノとして、オリジナリティーのあるタイトルが良かったな。