- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫
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この短編集は、あの地震をモチーフに書かれたものです。
と言っても、出てくる人々は、直接被災したわけではない。
テレビで、新聞で、被害がどんどん膨れ上がる様を、ただ見て、知っていた。
遠くから惨状を眺める彼らの毎日の生活に、特に変化は起こらない。
しかしどこかが変わっていきつつある。静かに。
そして彼らは自分の道をたどっていくのだ。
生半可な感想は書けません。
ただあの日の朝、広島もかなり揺れてびっくりしたけど、
私はいつものように、テレビを観る暇もなく普段通り学校に行って、
普段通り授業を受けて、普段通り昼休みに体育館で友達とバレーして、
5時間目が始まる前に教室に戻ったら、テレビが映っていて、そこで初めて何が起こったのかを知って。
でもその日も普段通り過ぎて。
その時はそれについて深く考えなかったけど、
同じ国のそれほど遠くない場所で、あんなことが起こっていたにも関わらず、
下手すればそこには、友人や知り合いがいたかもしれないにも関わらず、
自分の日常は普段通り流れていたということが、
今考えると、ひどく恐ろしく思われるのです。
この小説にも、メインテーマではないにせよ、どこかそう感じさせるところがある。
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