停電の夜に

停電の夜に (新潮文庫)

デビュー短編集だそうです。
新人とは思えない完成度の高さ。
皮肉でなく褒め言葉として、完璧に仕上げた短編たちだと思いました。
それなのに新鮮で読み応えがある。
アメリカで育ったインド系移民という作者の立場が、
強いスパイスとなっています。
アメリカ在住のインド系の人々を描いた話もあれば、
インドが舞台の話もあり。
夫婦の微妙なすれ違いを描いた話が多いかな。
個人的には、
哀しいけど喜劇的でやっぱり哀しい「セン夫人の家」や、
短編なのに長い年月を味わえる「三度目で最後の大陸」がお気に入り。






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