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【読書】「怖い絵」で人間を読む

 

「怖い絵」で人間を読む 生活人新書

「怖い絵」で人間を読む 生活人新書

 

 

この方の「怖い絵」シリーズは何冊か読んでます。
もしかしたら同じ絵が取り上げられてたのかもしれないけど、
すでに内容忘れてたので、楽しく読みました。
 
 
一見、普通の絵・・・例えば愛らしい子ども、美しい女性の肖像画でも、
その背景を知ると恐怖がゾゾゾと這い上がってくる。
そんな絵とエピソードが取り上げられています。
まあ中にはゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』のように、
普通に怖い絵もあるけどね。
 
 
「はじめに」を少し長めに引用します。
 
 
「絵画の正しい鑑賞法は、いっさい予備知識なしの白紙状態で作品と向き合い、
自分の感性のみを頼りに(中略)心で味わうこと、と言われるようになりました。」
 
(これを否定して・・・)

「とりわけ十九世紀以前の絵は、「見て感じる」より「読む」のが先だと思われます。
(中略)
現代の眼や感性だけではどうにもならない部分が多すぎるのです。
たとえばドガの踊り子の絵。当時のパリの常識では(中略)
バレリーナは下層階級出身の、娼婦と変わりない存在でした。
それを知っているといないのとでは、ドガの作品が与える印象は一八〇度といっていいほど違ってくるのではないでしょうか。」
 
 
これ読むと「怖い絵」シリーズの意味がよく分かりますね。
絵というより歴史好き向けなのかな。
 
 
 
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