その日暮らし

精神的その日暮らし

ニジュクとサンジュウのあいだには

[rakuten:book:10984396:detail]
こんな本を見つけたので、タイトルに引きずられて読んでみた。
酒井順子さんは有名ですよね。
この本で。

この方のエッセイは、上二冊と他にも何か読んでる。
分かっているようで、実はあいまい、何となく流してる物事を、
はっきり言葉にして、読む人に見せつける。
自虐的とは言わないけど、基本的に自分を卑下してる点が、
人気の秘密なんでしょうか。
(ま、一見卑下してるようでいて、実は全然そんなつもりがないのは、
読んだら分かるので。
そっちが人気の真の理由かな。
心の底から卑下してる女性のエッセイなんて、女性は読みたくないもんな)



この方のエッセイは、面白いし、鋭いなあと感心する。
でもたまに、イラッとさせられることがある。
例えば、地方の女性=保守的=男尊女卑的風潮に甘んじている
という図式が、しばしば見受けられること。
それも“地方”の範囲がやけに広いように感じられる。
いまどき、田舎の女性だって、都会の女性と、
そんなに考え方は違いませんよ。
確かに実家住まいだと、親からの圧力は強いけど・・・
その程度の差だと思う。
広島の田舎に住んでる者としては、バカにされてる気がする時がある。



もう一点、女性の性格が偏りすぎていること。
大抵の女性が、若い頃は華々しい男性遍歴を重ねているものだ、
という前提があるように思えるが、
それはごく一部でしょう・・・。
そりゃ普通の人は、何人かとお付き合いの経験はあるだろうが、
恋愛至上主義♪彼氏のとっかえひっかえ楽しい♪みたいな人って、
そんなに・・・いるか?
東京にはそんなにいるのか?
や、自分が読むだけなら、別世界の話を見てるようで面白いんだけど、
もし男性が読んで「女ってやっぱこんなんなんだ」とか思ったら、嫌だなと。



最後。これはイラッとするのではなく、単純な疑問。
筆者の定義する“負け犬”というのは、30代・未婚・子ナシということですが、
じゃ、既婚・子ナシはどうなんだ?
どれかの本で、筆者のお兄さんは結婚してるけど子ナシなので、
筆者(=負け犬)と大差ないとかいう文章を見た覚えがある。
つまり、子どもの有無が、最大の問題なのだろうか。
今まで読んだ中でも、既婚・子ナシについてはあまり触れられておらず、
筆者のまわりにいないのか?
それともそこを扱うと、ややこしくなるからあえて避けている?
など気になって仕方ないのであります。



・・・・色々書きましたけど、面白いことは面白いです。
他のも読みたいと思う。
でも男性(保守的な)に、
これらエッセイの皮一枚裏側にある皮肉は読み取れるのだろうか。
未だ男尊女卑的思想のはびこる日本社会に対する、痛烈な皮肉が・・・。
この皮肉が読み取れず、表面しか目を通さなかったら、意味がないんだけど・・・。






↓↓↓参加してます。ぜひ一日一クリックお願いしま〜す(´▽`)ノ
広島ブログ