その日暮らし

精神的その日暮らし

電話☆トラブル

それは休日の午後のこと。一人でいる部屋に、電話が鳴り響いた。



プルルルル
私「はい、もしもし」
相手「あの、お聞きしたいんですけど」
私「・・・はあ」
相手「××バス停から○○方面に行くバスの、朝一番早いのは何時発ですか?」



え・・・・えええ?
相手はおそらく50代以上の女性と思われる。
そこそこ上品な感じ。
一体何なんだろう、コレ。
私が真っ先に考えたのは、ちょっとおかしな人が、
××バス停があるA町の電話番号へ、適当にかけたのかなということだった。
同じ町って、番号が途中まで一緒だから。
A町の住人なら知るはずと、ランダムにかけたのかなと。
その他の可能性は、思い浮かばなかった。
相手の女性が、あまりに自信満々だったので。



私「えーと・・・ちょっと分からないんですけど」
相手「分からないんですか?」
私「んんん・・・そうですね、バス時刻表を見れば分かりますけど、
今すぐここになくて」
相手「見て頂けないんですか」
私「(なんで私がそこまでしなきゃならないんだ??←心の声)・・・えーと、えーと、
わ、分かりました。ちょっと待って下さい。棚から取ってきますから」



そう言って、棚のある部屋へ行こうと立ち上がったところで、ふと我に返った。
ちょっと待て。
どうして私が、こんな見ず知らずの失礼な人間のために、
わざわざバスの時刻を調べてやらないといけないのだ。



私「あ、あのですね。やっぱり、ウチにあるのは最新の時刻表じゃないんで。
どうしても知りたかったら、バス会社に聞いた方が良いと思いますよ」
相手「え?・・・あの、そちら、△△バス会社じゃないんですか?」
私「・・・・・・・・・・。いいえ。ここは個人宅です」
相手「え、でも、番号は@@@@@@@@ですよね?」
私「そうです。それは我が家の番号です」
相手「△△バス会社じゃないんですか?」
私「(しつこいなあ〜←心の声)いえ。ここはバス会社ではなく、個人宅の民家です」
相手「あらそうですか・・・失礼しました」



すぐにパソコンで調べてみると、
確かに△△バス会社のとある場所の電話番号が、
我が家の番号によく似ていた。
これかあ・・・。
別に私は何も恥ずかしいことはしてないけど、どっと疲れた休日の午後なのでした。



問題は、これだけ長々と会話をしていて、
相手がかけ間違えたのでは?という可能性に全く思い至らなかった自分の妄想力。
ちょっとおかしな人が、ランダムにかけたのかな?・・・って、
どうしてそんな極端な想像をし、しかも自分で信じこむかな・・・。



相手の女性は、電話の後、しばらく立ち直れなかっただろうな・・・。