その日暮らし

精神的その日暮らし

広島えれきてる祖母

妹がまだ産婦人科に入院中だった時のこと。
実家のみんなと一緒に、訪問しに行きました。
父の車で行ったのですが、父の車は内装の問題か、静電気が起きやすい。
私は特に静電気体質なので、父の車に乗ると、
体に静電気がたまってしまいます。
車を降りた時、ドアを閉めることができません。
触ったとたんに激しい痛みが走るので・・・。
コート越しに肘で閉めるか、
他の人に閉めてもらいます。
そんな父の車に、みんなで乗って行きました。



着くとすぐに車を降り、祖母が降りるのを手伝うため、
反対側のドアへ回りました。
祖母はすでにドアを開けていて、よいしょよいしょと降りようとしてました。
「ばあちゃん大丈夫?」
と言いつつ手を伸ばし、祖母が私の手に触れた瞬間、
激しい痛みが走って、私は「痛っ!」と叫んで思わず手を引っこめました。
普通、こんなことはありません。
父の車は静電気が起きやすいので、私にも祖母にも静電気がたまっていて、
お互いが触れただけで静電気が走ったのでしょう。
急に手を引っこめましたが、幸いそのせいで祖母がよろめくということはありませんでした。
「ばあちゃん、急に手を引っこめてごめんね」
謝ると、祖母、珍しく険しい顔で、
「どうしてかもちゃん、今、手を引っこめたの?」
「えっ?いやいや、静電気がね(笑)」
「それは何?どうして引っこめたの?」
「だから静電気だって(笑)」
「それは何?どうして引っこめたの?」
「・・・・・・・」



見たことないような不愉快な表情で、問い詰めてくるのです。
推測するに、祖母は、私が祖母に触った瞬間に手を引っこめたことで、
自分が“汚いもの”扱いされたと思ってるんじゃないだろうか。
あくまで推測に過ぎないけど・・・。



「あのね、静電気といって、人間に電気がたまるんよ。それが指先にぴりっときたの」
「人間に電気がたまるわけないわ」
「ばあちゃんも、指先が痛かったでしょ」
「痛くなんかなかったわ」



いやー・・・まじでどうしよう・・・。
見たことないような険悪な表情で、しつこく問い詰めてくる祖母。
「人間に電気がたまるわけないわ」って、そこだけ理詰めかよー!!
静電気だという説明を理解してくれないのでは、
執拗に尋ねられてもどうしたらいいんだよう!?
困り果てていたら、ようやく母が助け舟を出してくれました。
母がもう少し分かりやすく静電気の説明をしているうちに、遠くへ逃げる私。
そのうち祖母も気持ちが治まり、やがていつも通り、きれいさっぱり忘れてくれました。
あの時は本当に困った。
認知症のお相手は、なかなか難しいものです。






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