時々、実家の祖母のクロスワードを手伝います。
祖母はクロスワードが大好きで、新聞や雑誌で見つけると、
どんなに小さいものでも取っておきます。
しかし私たちには簡単なものでも、現在の祖母にはほとんど解けません。
だからヒントを出したり、難しいものは教えてあげたりして、手助けするのです。
これはとても根気がいる作業で、また耳が遠い祖母に話し続けるため喉を酷使する作業でもあり、
心身と時間に余裕がある時でないとできません。
先日、こんなカギがありました。
『男女が出会ったとたんに落ちることも』
祖母「まあ・・・何かしら」
私 「ばあちゃんも昔、おじいちゃんと落ちたんじゃないの？」
祖母「そう・・・？何かしら」
私 「言っとくけど、“穴”じゃないからね！（笑）」
祖母「それは分かるんだけど・・・」
私 「分かるんですか。言ったこっちが恥ずかしいな！」
祖母「精神的なものよね」
私 「ばあちゃんが言うと深遠な言い回しに聞こえるなあ。そこまで分かってるならもう答えられるでしょ」
祖母「愛、かしら・・・」
私 「惜しい！“落ちる”ときたら！？」
祖母「恋・・・？」
私 （拍手）
祖母「でも、おじいちゃんと落ちたかしら・・・？」
私 「いまさら！？（ずっこける）」
まあ、祖父母は戦後すぐの見合い結婚ですから、恋に落ちるという次元の話ではなかったのかもね。
（でも仲が良く、ケンカもしない夫婦でしたよ）
一方で、私が解けないカギを解けたりもします。
６月１０日は何の日か、というカギ、私は分かりませんでした。
私 「こんなの知らんわー」
祖母「あら、“時の記念日”でしょう？」
私 「えっ、そうなんだ」
祖母「常識よ、ウフフフフ」
調べてみたら、時の記念日、1920年に制定されたそうです。
ばあちゃんが生まれる前だ。だから知ってるのかな。
最後はこんなカギ。
『森林浴をしてマイナス＠＠＠を浴びよう』
私 「これは分からんでしょ」
祖母「何かしら」
私 「言っとくけど、“マイナス思考”じゃないからね！（笑）」
祖母「それは分かるんだけど・・・」
私 「分かるんですか。言ったこっちが恥ずかしいな！」
毎日、長い時間テレビを見ている祖母。
マイナスイオン、という言葉が頭のどこか片隅に（思いだせないけど）引っかかっていて、
マイナス思考、という言葉が違うと判断できたのでしょう。
このように、一問一問時間をかけて解いていきます。
大きなクロスワードをひとつ解くと、私もくたびれてしまいます。
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