- 作者: トンミキンヌネン,Tommi Kinnunen,古市真由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/09/30
- メディア: 単行本
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フィンランド北部の小さな村。
ある家族の愛と孤独と秘密の歴史を、四人の視点から描いた物語。
2014年に発表され、
フィンランドではベストセラー・ランキングで13週連続1位に輝いたという小説。
すごいな。
この重苦しい話で連続1位ってすごいな。
面白かったです。
登場人物たちの苦悩や孤独がひしひし刺さって痛いけど、
あとフィンランドの厳しい寒さもひしひし刺さって痛いけど、
凛と冷たい空気が香ってくる。
四人の語りが順番に出てくるのですが、時間が行きつ戻りつし、
何度もページを戻っては確認することになるため、
読むのに時間がかかるけども、それも楽しみ方のひとつなのでしょう。
ただ、フィンランド人なら誰でも知っているのであろう、
文化・風土・歴史・法律・空気感、
そういうのが日本人にはピンと来ないので、
いま一歩踏みこめない感はあり。
(サウナさえイメージできないんじゃね・・・)
四人つまり四つに分けられた章は、さらに40近くの節に年ごとに分けられているのだけど、
それぞれの節のタイトルが道の名前になっていて、
それらは筆者の故郷の村(町?)に実在する(した)ものなんだそうである。
ずいぶん変わった名前の道がある(あった)んだなあ。
それだけで詩的。
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