ヘラクレスの冒険

ヘラクレスの冒険 （ハヤカワ文庫） [ アガサ・クリスティ ]

エルキュール・ポアロのエルキュールは、フランス語読みでヘラクレスの意。
引退を控えたポアロは、自らの名にちなみ、
ギリシャ神話のヘラクレスの十二の難行を参考にして、
十二の事件を解決することにした。
ポアロもの短編集。



面白かったです。
よく、うまいこと十二件も、ヘラクレスの難行に引っ掛けた事件を考えついたなあと。
本編とは関係ないけど、クリスティーの某代表作が好きな人間としては、
引退後はカボチャの栽培をしたいという、何気ないポアロの台詞に、
戦慄を覚えるのであります。



最後に、この短編集の「ゲリュオンの牛たち」より、
思わず笑ってしまった台詞を引用。
天より高く海より深い自尊心を持つポアロに対し、
おなじみジャップ警部が言った皮肉。



「なんなら、あなたも新しい宗教をはじめたらどうです？（中略）
こんな教義でーーーー
“エルキュール・ポアロほど利口な人間はいないのだ。
アーメン！さあ、何度でも好きなだけくりかえせ”」



ポアロの言動になじんだ読者なら、きっと、
やりかねないと噴き出してしまうだろう。






↓↓↓参加してます。ぜひ一日一クリックお願いしま〜す（´▽｀）ノ