その日暮らし

精神的その日暮らし

予告された殺人の記録

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

先に書きますが、ミステリではありません。
クリスティーの「予告殺人」と混同しそうなタイトルですが・・・。




ガルシア=マルケスの作品。
サンティアゴ・ナサールが今日殺されるということを、本人を含めた数名を除く、町の誰もが知っていた。
町の人々は多かれ少なかれ、阻止しようとした。
それなのに彼は切り刻んで殺された。
複雑に絡みあう人間たちと、その思惑。
過去・現在・未来を動きまわる視点(しかしいつが現在なのだろう?)。
哀しくこっけいに描かれる、悲劇・・・。



百年の孤独」「族長の秋」に共通した部分もありますが、
この2作よりだいぶ短く、現実味が濃いので読みやすい。
でもやっぱりしばしば顔をのぞかせる、非現実。
いや、一見現実味濃く書いてあるけど、結局すべてが非現実にしか見えない気も・・・。
わけが分からなくなるガルシア=マルケスの世界。



この人の作品は、やたら汗や臓物やの生々しい匂いを感じる。






↓↓↓参加してます。ぜひ一日一クリックお願いしま〜す(*^▽^*)/
広島ブログ