その日暮らし

精神的その日暮らし

工場

工場

工場

広島出身&在住、新進気鋭の作家さんの初著書。
今、別作品があくたがわ賞にノミネート中(あれ?発表はいつ?)
短編〜中編が3作収められてます。
デビュー作「工場」は、ある奇妙な工場を舞台に、そこで働く人たちの視点から語られる話。
やたらリアルな現実(不安定な雇用形態でやっていくしかない若者の現実など)の一方で、
非現実的な出来事がやたらと起きる工場。
不思議な空気を醸す話です。
てか、それより広島人が気になるのは、工場のモデルです。
書評で「マツダを思わせる」と書いてあるのを読んだけど、ほんとにマツダだね!
「昔からこの町に住んでいる者なら一族の中に工場の関係者や工場の子会社の関係者、取引先に勤めている者が必ずいた」(本文より)
工場は河で西南と東北に分断されていて、北には本社ビルなどがある。河には橋がかかっている。海はすぐそこ。
「小学校の時の社会科見学で」行った「工場博物館」(本文より)
マツダだね!!
この点が、広島人としては結構ウケました。
(ちなみに私も上記の「一族の中に〜必ずいた」者の一人だったなー)





他2作も含め、人の無意識の悪意というものを、はっきりと、しかし乾いた感じで淡々と描く作風に思われました。
登場人物の名前が、作品をまたがって同じものがあるのは、わざとなのかなあ?






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