最近ちらほら、元乃隅稲成神社がいいよ、と耳にしていました。
山口のガイドブックにも表紙に載っています。
“紺碧の海に続く朱色の鳥居”・・・と。
ステキじゃないか!行ってみよう!
というわけで車を走らせました。
萩から長門まで30分くらい。
長門の町なかを通り過ぎると、峠越しの道に入ります。
それを下ると、南北を山々に挟まれた、平らな土地に出ます。
ここで私たち、道が分からなくなってしまいました。
この道をどこかで北へ曲がれば良いのは分かっているのだけど、
どこで曲がるのか分からない。
あたりは田畑と空き地とぽつぽつ民家があるだけ。
線路は通っている。ぽつんとコンビニ。
それ以外の目印も、分かりやすい案内板もない。
(分かりにくい案内板ならある)
なぜかその日の朝、急にカーナビが故障。
手元にある地図は、小さな道までは分からない。
スマホの地図を見てもよく分からない。
なんせ目印になるものがないのだから。
車でうろうろしながら、相方と侃々諤々、
イライラしてお互いケンカモードになった頃・・・
ふと、道の向こうに、こののどかな田園風景とは明らかに異質な、、
大きな観光バスが一台。
ゆっくりと北へ向かう道へ曲がっていく・・・
私と相方、
声をそろえて、
「あれだァァァァ!!!」
と叫び、一目散にバスの後を追いました。
バスは細い道をぐんぐん上っていく。
地図にナントカ峠と書いてあったので、山を越えるのだろうとは思ってましたが、
それにしても狭くて、両側に木々が生い茂る、
めったに見ないほどのすごい山道。
前方が薄暗くなっているので、トンネルかと思ったら、
生い茂る木々がかぶさってトンネル状になり、暗くなっているのでした。
どんだけ植物の勢いが盛んなのか。
そして、バスにはとても不可能と思われるような狭い狭い道を、
観光バスは勝手知ったる顔でぐんぐん進む。
ふと気づくと、後ろにも車がついてきている。
ようやく下りになったものの、狭く木が生い茂る道は変わらない。
目的地が近づくにつれ、神社からの帰り道なのだろう、
向こうから車がやってくるようになった。
しかし、狭くて待機場所もほとんどない道なので、
すれ違い(広島弁だと離合)が非常に難しい。
相手がバスだからよけいに。
「本当に着くのか。帰り道は大丈夫なのか」
不安を抱えつつ、ようやく元乃隅稲成神社に到着すると、
目の前にはこんな眺望が!