実家に泊まる時は、祖母の部屋の隣にある仏間で寝ます。
部屋の仕切りは、障子しかなく、
ほとんど同じ部屋のようなものです。
先日、その部屋で眠っていた時のこと。
夜中、草木も眠る丑三つ時。
どこかから奇妙な声が聞こえてきて、私は目が覚めました。
細々と・・・
調子外れに・・・
老人の声で・・・
ヨ〜ロレイヒ〜・・・ヨ〜ロレイヒ〜・・・
すわ怪談か!?と思いきや、
なんと祖母が歌っているのでした。
ベッドに横になったまま、ヨ〜ロレイヒ〜
おいおいおい!
夜中の2時過ぎだよ!
なんで元気に歌なんか歌ってんの!?
声は細々ですが、真夜中シーンとしているところでは、
まるで耳元で歌われているよう。
ヨ〜ロレイヒ〜・・・ヨ〜ロレイヒ〜・・・
祖母「あらあら・・・声が出なくなったわね」
出なくていいよォ!!
悩んだけれども、祖母を止めに行くのはやめることにしました。
祖母は耳が遠いから、
「歌うのやめてよ」
などと話しかけたところで、
「え?」「え?」の押し問答になるのは、仏壇のローソクの光より明らかです。
どうせ2、3曲も歌えば、力尽きるだろう。
じっと黙って耐えました。
やがて歌は終わったようで、私は眠りこみました。
午前3時・・・
「♪娘という娘はヨ〜ロレイヒ〜」
第2ラウンド!?嘘でしょ!?
がっくり・・・。
まじですか。今晩の私の眠り、いったいどうなるのよ。
耐えるしかない・・・耐えるしかない・・・
祖母「・・・なのよねえ・・・うん・・・」
誰かと話してるぅ!?
私に話しかけてるのではない。
私がここに寝ていることは、とっくに忘れているはずだから。
ということは、7年前に亡くなったじいちゃんか!?
「♪娘という娘はヨ〜ロレイヒ〜」
結局この夜は、祖母のせいで何回も目が覚めて、
睡眠不足で朝を迎えたのでした・・・。
なお、祖母が歌っていた歌は、
「山の人気者」という歌ではないかと思われます。
1934年の歌かあ。祖母10歳。
認知症になると、昔の記憶だけが残っていくらしい。
どこかで聞いたことある歌だと思ったら、
「ヨーデル食べ放題」という替え歌があるそうですね。
映画「ウォーターボーイズ」で歌ってたアレか?
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